介護サービスの自己負担割合に、株の配当など金融所得の反映を検討 厚労省が案
要点3行
- 厚生労働省は26日、65歳以上の人が介護サービスを使うときの自己負担割合などを決める際に、株の配当や売却益などの「金融所得」を反映させる案を示しました。
- 今は確定申告をしないと金融所得が自治体に把握されず、負担割合に反映されないため、不公平だという指摘がありました。
- まだ案の段階です。厚労省は年末までに方向性をまとめる方針です。
何が起きたか
厚労省は26日、社会保障審議会の部会で、この案を示しました。
介護サービスの自己負担は原則1割で、所得が一定の基準を超えると2割または3割になります。ところが今の仕組みでは、株の配当などの金融所得があっても、本人が確定申告をしなければ自治体は把握できません。そのため、同じくらいの収入があっても、収入の形によって負担割合が変わる場合がありました。今回の案は、こうした差をなくすことをねらったものとみられます。
厚労省は、介護保険法の改正なども視野に入れて、年末までに一定の結論をまとめる方針です。
背景(なぜ今これが起きたのか)
同じ考え方は、医療の分野で先に決まっています。75歳以上の人が入る後期高齢者医療制度では、2029年8月から、自己負担や保険料の計算に金融所得を反映させる仕組みが入ることになっています。厚労省は、同じような仕組みを介護保険にも広げられないか検討しています。
高齢になるほど医療や介護を使う人が増え、その費用を現役世代の保険料や税金も含めて支えています。負担を「収入の多い少ない」に応じて公平に分けようとする流れの一つといえます(ここは一般的な説明です)。なお、介護でいつから始めるかや、どの金融所得をどう扱うかは、まだ示されていません。
あなたへの影響
親が65歳以上で、株や配当のある人 案のとおりになれば、配当などの金融所得がある高齢者は、介護の自己負担が1割から2割・3割に増える可能性があります。親の介護費用を家族で分担している、あるいはこれから分担しそうな人は、親がどんな形で収入を得ているかを、帰省のときなどに一度話題にしておくと、制度が決まったときに慌てずに済みます。
自分の老後の資産づくりを始めた人 20〜30代で投資を始めた人にとっても、将来、配当などの収入が社会保障の負担の計算に入る方向で議論が進んでいることは、知っておいて損のない話です。ただ、どの範囲の収入が対象になるかは決まっていないので、今の時点で投資のやり方を変える根拠にはなりません。
今後の注目点
- 年末までにまとまる方向性で、対象となる金融所得の範囲や開始時期がどう示されるか
- 介護保険法の改正に進むかどうか
出典
- 時事通信(2026-10-26 16:03、16:29更新) https://www.jiji.com/jc/article?k=2026102600771&g=soc
- TBS(JNN、Yahoo!ニュース掲載、2026-10-26 11:59、12:00更新) https://news.yahoo.co.jp/articles/bc501e0a92daac3c11796c89e6188454a182c5eb
